Dawnlight 資料翻訳
在宅勤務・テレワークの英語
外国人従業員が在籍する会社で就業規則や雇用契約書にテレワーク規定を設ける場合、日本語の「在宅勤務」「テレワーク」をそれぞれ正確な英語に置き換える必要があります。使う語によって意味の範囲が変わるため、書類の目的に合わせて使い分けることが重要です。
まず結論
在宅勤務
work from home (WFH)
自宅で働くことを指す表現。フォーマルな書類では "home office work" または "home-based work" と記載することもあります。
テレワーク
telework / teleworking
厚生労働省のテレワークガイドライン(2022年)が公式に使用する英語訳。就業規則での記載には "telework" が適切です。
就業場所(雇用契約書の必須記載事項)
place of work / work location
労働基準法上、労働条件通知書への記載が義務づけられている項目。テレワーク許可の有無を合わせて記載します。
3つの語の使い分け
在宅勤務 → work from home
「在宅(自宅にいること)」が語義に含まれるため、英語でも自宅での勤務を意味する "work from home" が対応します。就業場所が自宅に限定される場合に使う表現です。フォーマルな文書では略称 "WFH" を避け、"home office work" や "home-based work" と書くことで誤解を防げます。
テレワーク → telework
テレワークは自宅に限らず、サテライトオフィスやモバイルワーク(外出先での勤務)も含む概念です。厚生労働省のガイドラインが "telework" を公式の英語訳として採用しているため、就業規則でテレワーク制度全体を規定する場合は "telework" を使うのが安全です。
リモートワーク → remote work
"remote work" はカジュアルな語として広く使われており、多くの文書で通用します。ただし厚生労働省のガイドラインでの公式表記は "telework" であるため、就業規則など法令に基づく文書では "telework" の方が整合性が取りやすいです。社内通知や案内文書では "remote work" も問題ありません。
ハイブリッドワーク → hybrid work
オフィス勤務とテレワークを組み合わせる働き方を指します。就業規則にテレワーク制度を設ける場合、「週○日はオフィス出勤」のような条件と合わせて "hybrid work arrangement" として説明することが増えています。
どういう場面で英語が必要になるか
テレワーク・在宅勤務に関する英語表記が必要になる主な場面は以下のとおりです。
就業規則のテレワーク規定
外国人従業員向けに就業規則の英訳版を用意する場合、テレワーク規定の条文を "telework" を使って翻訳します。適用条件・申請方法・費用負担なども合わせて英語で説明する必要があります。
雇用契約書の就業場所欄
労働条件通知書・雇用契約書には就業場所(place of work)の記載が必須です。テレワークを認める場合、本社住所に加えてテレワーク許可の記載を英語で加えます。
外国人従業員向けの制度案内
テレワーク申請の手続きや利用条件を外国人従業員に案内する書類では、"work from home request" や "telework application" として説明します。
海外親会社・グループ会社への報告
HR レポートや人事方針の共有で「テレワーク取得者数」「テレワーク日数の上限」などを英語で示す場合、"telework days" や "remote work ratio" といった表現が使われます。
就業規則・雇用契約書での書き方
就業規則でのテレワーク規定
就業規則のテレワーク条項には以下のような英文が使われます。
"The Company may, at its discretion, permit employees to work from home (telework) in accordance with the Company's Telework Policy."
「在宅勤務(テレワーク)」として両語を括弧で並べることで、在宅に限る場合もサテライトオフィスを含む場合も対応できます。
雇用契約書の就業場所欄
就業場所(place of work)の欄には本社住所を記載しつつ、テレワーク許可を付記します。
"Place of Work: [Company Address] (telework permitted subject to prior approval)"
「事前承認を条件にテレワーク可」と明示することで、従業員が自由に就業場所を変更できるという誤解を防げます。
よくあるズレ
注意1: "remote work" と "telework" は意味の範囲がほぼ重なりますが、就業規則など法令に基づく文書では "telework" の方が安全です。厚生労働省の「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(2022年)が "telework" を公式の英語訳として使用しているため、行政文書や届出書類との表記を揃えられます。社内案内では "remote work" も問題ありません。
注意2: "WFH" は社内のチャットや案内メールでは広く通じますが、就業規則や雇用契約書といった正式な雇用書類には略称を使わず "work from home" とフルスペルで記載してください。略称は読み手によって解釈が分かれる場合があり、法的文書では避けるのが原則です。
注意3: 「在宅勤務」は字義どおり「自宅での勤務」であり、英語の "work from home" と対応が正確です。一方、「テレワーク」はサテライトオフィスやモバイルワーク(外出先での勤務)も含む広い概念です。就業規則でテレワーク規定を設ける場合、自宅以外の場所も対象に含めるのであれば "work from home" ではなく "telework" を使う必要があります。両語を混在させると対象範囲に矛盾が生じるため注意してください。