Dawnlight 資料翻訳
労基法第15条と外国人労働者
外国人従業員に就業規則や雇用契約書を渡すとき、どこまでが法令上の義務で、どこからが理解してもらうための実務なのかを整理したページです。 断定しすぎず、厚生労働省の公開資料に沿ってまとめます。
まず結論
労基法第15条
労働契約の締結時に、賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない、という明示義務があります。
外国人労働者への説明
厚労省の指針では、モデル労働条件通知書やモデル就業規則を活用し、母国語等を用いて理解できる方法で明示するよう努めることが示されています。
大事な線引き
「母国語で渡すこと」が労基法第15条そのものの一律義務とまでは言えませんが、理解できる方法で説明する実務上の重要性はかなり高いです。
労基法第15条で何が求められるか
厚生労働省の Q&A では、労働基準法第15条第1項について「使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない」と説明されています。 また、主要な明示事項の一部は書面の交付などで示す必要があると整理されています。
外国人労働者について、厚労省指針はどう言っているか
厚生労働省の「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」では、 外国人労働者との労働契約の締結に際して、主要な労働条件を書面で交付することに加え、 モデル労働条件通知書やモデル就業規則を活用し、母国語等を用いて説明するなど、当該外国人労働者が理解できる方法により明示するよう努めることが示されています。
ここでのポイントは、「理解できる方法により明示するよう努めること」 という書き方です。 つまり、法律本文そのものの一律義務と断定するより、厚労省指針上の努力義務・配慮義務として読むのが安全です。
何を訳すべきか
優先度が高いもの
雇用契約書、労働条件通知書、就業規則、賃金や労働時間に関する説明資料は、理解してもらう必要が高い書類です。
一律には言いにくいもの
すべての社内文書を必ず翻訳しなければならない、とまでは言えません。まずは採用時の条件明示と日常運用で重要な文書から考えるのが現実的です。
実務での考え方
法律上の必須書類と、理解促進のために翻訳したほうがよい書類を分けて考えると整理しやすくなります。残業説明が絡む場合は 36協定のページ も続けて見ると流れがつかみやすいです。
就業規則と雇用契約書の役割の違い
実務ではどう進めるか
まず、採用時に明示すべき条件を含む文書を洗い出します。
外国人従業員にとって誤解が起きやすい部分を先に多言語化します。賃金、労働時間、休日、退職条件は優先度が高いです。
翻訳後は、社内での最終確認と、必要に応じて専門家確認につなげます。
参考にしたい公的資料
このページで避けている言い方
避ける表現
「外国人には必ず母国語で渡さなければ違法」「すべての書類を翻訳しなければならない」のような断定は、このページでは取りません。
採る表現
労基法第15条の明示義務を土台にしつつ、外国人労働者については厚労省指針上、理解できる方法で明示するよう努めることが求められている、と整理します。